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ブルーライト 体内時計への驚異

健康

【体内時計への驚異】ブルーライトは人体に悪影響なのか?

世の中はブルーライトであふれていますよね。

 

スマホやタブレット、PCを一人一台は持っているのが普通の世の中になり、都会の町中は24時間ネオンが灯っていて、明るくないときなどないくらい。

 

さらにオフィスワークが中心の社会人の人は常にPCの画面とにらめっこしていて、いつもディスプレイを見ているせいでブルーライトを過度に浴びているのではないでしょうか。

 

今回はそんなブルーライトに関しても本の紹介です。

「ブルーライト 体内時計への驚異」

今回紹介するのは「ブルーライト 体内時計への驚異」という本です。

著者はこの方

坪田 一男(つぼた かずお、1955年5月15日 - )は、日本の医学者。慶應義塾大学医学部眼科教授。日本抗加齢医学会理事長。

Wikipediaより引用

人類と切っても切り離せないブルーライトについて数多くの調査に基づいてわかりやすく語ってくれています。

 

ブルーライトはハザード(驚異)なのか?

 

著者がいうにはブルーライトは現代では悪者かのように言われていますが、実は悪いものではなく、人間の一日のホルモンのリズムを整えるのに必要なものだといいます。

 

一日24時間の体内時計のリズムのことをサーカディアンリズムといい、朝に目が覚め、夜に眠くなり、睡眠をとり、やがてまた目が覚めるというリズムと理解しました。

 

その人間のリズムを作るには朝にブルーライトを網膜から取り入れる必要があり、逆に夜は取り入れないようにしなければならないとのこと。

 

またブルーライトとは波長の短い光線のことで、波長が短ければ短いほど光が空気中の塵などと強く反射し、青くみえるらしいですね。

 

なので空は青く、海も青い

 

それはつまり陽の光もブルーライトだという事を意味しています。

 

ブルーライトと時計遺伝子

 

ブルーライトは体内時計を適切に機能させるのに必要なものですが、体内時計を適切に機能させるのに時計遺伝子というものが一役買っていると著者は言っています。

 

ClockBMAL1という時計遺伝子が時計タンパク(Per1)(Cry1)というものを分泌しそれが一定量貯まると遺伝子細胞自身が分泌をストップさせる……という仕組みらしいです。

 

全くよくわかりませんが、要はブルーライトが体内時計を司る遺伝子を作用させているということでしょう。

 

また網膜には第三の視細胞があって、何かを見るためではなく光を感じることのために作用するものだそう。→「ipRGCS」

眼が見えなくなった人でも光を網膜で感じて、時計遺伝子を動かすように脳に伝えることができるのだとか。

 

なかなか面白いですね。

 

人間はブルーライトと共存するように進化してきたんですね。(勉強になります)

ブルーライトが健康に及ぼす影響とは

 

ブルーライト自体は使い方によっては健康に悪い影響を及ぼすようです。

夜にブルーライトを浴びすぎることによってサーカディアンリズムが狂うとメタボになりやすかったり、糖尿病骨粗しょう症の原因になることも。

 

最近若者たちの間で骨粗しょう症の傾向が見られるのは若い時分からスマホなどでブルーライトを浴びすぎてしまったことに原因があるのでは……?みたいなトピックも。

 

また時計タンパクBMAL1は夜に脂肪を溜め込みやすくするそうで、サーカディアンリズムが乱れた状態でなおかつ夜に何かを食べてしまうと太りやすくなってしまうのだとか。

 

またコンビニの明かりについても言及されています。
コンビニの明かり(ブルーライト)は交感神経を優位に活発化させて、高揚感をもたらしそれが購買意欲に繋がっているということ。

 

確かに夜中の3時にコンビニに行ったりすると買いたくもない余計なものまで買ってしまうことって多いですよね。

 

あれはブルーライトのせいなのか〜と納得してしまいました笑

また以外なところでいうと、宇宙のから撮った写真で光が多く集まっている都市ほど、犯罪率が低かったとい調査結果が出ているらしい。

 

逆に明かりの少なかった都市では犯罪率が高かったようで、光はそういう部分にも密接に影響しているんですね。

ブルーライトとどう付き合っていけば良い?

 

ブルーライトをうまく付き合っていくにはどうすれば良いのでしょうか?

 

著者は私達にも今日からできる対策を色々と書いてくれています。

簡単にまとめるとこんな感じです。

メモ

・朝はしっかりと陽の光を浴びる
・コーヒーは夜には飲まない
・ブルーライトカットメガネをかける
・パソコンのナイトシフトモードなどでブルーライトを軽減
・いつも同じ時間に寝て同じ時間に起きる
・サバなどの魚を食べる
・ブロッコリーやほうれん草を食べる
・不規則な生活をやめる
・3食しっかりと食べる

 

以上をやっておけば良さそうと言うことを書かれていました。

ブルーライトは浴びる時間帯によって毒にも薬にもなるのでしっかりとメリハリをつけて付き合うことが肝心。

 

長時間ブルーライトを目にするオフィスワーク主体の人はブルーライトカットメガネで作業しつつ、夜になったら出来るだけ白色電球は止めて間接照明などにするとサーカディアンリズムが整う様です。

いっそのこと夜はスマホやPCを見ないことにすればより体内時計が整い、健康的になるかも知れませんね。

まとめ:感想

ブルーライトについての専門的な書籍は始めて読みましたが、なかなか内容が濃く勉強になる一冊でした。

 

少し古い本なのですが、しっかりとして科学的な実験結果に基づいた良書だと感じましたね。

 

特にブルーライトは良いものでも悪いものでもなく、必要不可欠なものだということを知れただけで収穫でした。

 

また実際にどのような対策をすればよ良いかも巻末にわかりやすく載っていますので、実践しやすいのも良い点だと思います。

 

日頃関わることの多いブルーライトですが、実際に私達にどのような影響があるのかについては考えたこともなかったので、これをキッカケに実生活でブルーライトと良いができるようになりたいですね。

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